【映画】ウルフ・オブ・ウォールストリート

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あらすじ

実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの回想録を映画化した実録ドラマ。1980年代から1990年代のウォール街で、若くして大金を稼ぎ、その後証券詐欺の容疑で逮捕された彼の栄枯盛衰を見つめていく。

感想

2013年公開。

マーティン・スコセッシ初見。3時間と長丁場だったけど、かなり楽しめた。
史実に基づいた映画でディカプリオが主演といえば、「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」でスピルバーグ×ディカプリオの映画もかなり好きだったけど、こっちはもっと好きだった。

最初のネタフリが重要なのだけど、上司との会話は凄くインパクトがあった。
数字の世界で回すには、マスを掻くのと、コカインをやれと。

ブラックマンデーから始まる序盤。少しでも投資かじったことある人なら聞いたことあるはず。
開始20分程度で「アウトサイダーに生きること」、「クズのまま底辺で生きること」を描いている作品であることがはっきりと分かる。
社畜にオススメって書いてあったけど、まんまとやられました。
クズ株をクズ野郎どもに売って、儲ける。デマカセばかりの完全な詐欺。その集団を作り上げていく様が面白い。

人生ファッキュー、人間ファッキューの作品。クズな人間たちが、まともクズを騙しまくる。
1万ドルで女性社員の頭を丸刈りにして、そのお金で豊胸手術をするなんて意味不明。
本当にスーツ姿で働き始めた、このクソ野郎。

狂気と欲望とセックスと、そして金。電話が鳴るとマッドマックスになる親父。
あーこういうやつ待ってた。楽しく生きたもん勝ちではなく、狂ったもん勝ち。
この間観た、きっとうまくいくとは真逆な作品で…主人公も狂ってるから好き。あと、説教臭くない。

薬塗れのディカプリオの演技がすげえええええええええ。
映像云々より、役者魂がすげえ。クソ人間を演じ切る演者に天晴れ。
ジェットコースターみたいな人生で、全く賛同できないけど、生き方としては最高だと思う。

「このペンを俺に売ってみろ!」
普通の営業マンは機能を説明する。このペンは描きやすくて、着色が良くて、疲れない…。
答えはそうじゃない。そうやってアイデアをひねり出すものではないことを理解した。

星評価:★★★★★