【読書】四畳半神話大系とタラレバ思考

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四畳半神話大系

森見登美彦先生は作品は大好きだけど、「四畳半神話大系」は特に思い入れがある作品。

<本作のあらすじ>

薔薇色のキャンパスライフを夢見る主人公は、並行世界を繰り返し大学生活を謳歌しようとするが、幾度となく失敗に終わる。

今となってはタイムリープ系の類に属するかもしれないが、最近の所謂「異世界転生モノ」とは一緒にカテゴライズするべきではないと思う。

主人公は大学生活の何処かしらに不満を覚え、各話でエンディングを迎えるときにはこんなはずじゃなかったと嘆く。そして、次の並行世界へと行き渡っていくうちに、自室の四畳半から抜け出せなくなってしまう。これは明らかに、理想と現実の中で想いがループする私たちの心の中を投影しているはずなのです。

一般人の一般的な願望である、イケメンだったら…高学歴だったら…高収入だったら…幸せな家庭を築けていたら…などなど、過去や未来へのあらゆる現実とのギャップに苦しんでいる人々で世間は今日も賑わっている。

そんな時は、樋口師匠の言葉に救われたい。

ありもしないものに目を奪われてはどうにもならん。自分の他の可能性というあてにならないものに望みを託すことが諸悪の根源だ。今、ここにいる君以外、他の自分になれない自分を認めなくてはならない。君が有意義な学生生活を満喫できる訳がない。私が保証するから、どっしり構えておれ。

四畳半神話大系 – 樋口師匠の言葉 –

確かに…我々が有意義な学生生活を満喫できるはずがないのだ。

ありのままの自分を受け入れる。そうすることで、主人公は親友である小津の顔を認識できるようになったじゃありませんか。

これほんとにマインドフルネスって話よ。