【映画】清洲会議

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清洲会議

2013年に公開された三谷幸喜作品。三谷映画は人間欲が蠢き翻弄される、その人間模様を描くのがべらぼうに巧い。

柴田勝家役の役所広司がダントツに良い。お市にお土産のらっきょうを渡した時に、拒絶されたり、まだ小さかった淀殿を抱き上げた際にシラミがついていると言われたりするシーンで笑った。

サザエはみんなだ〜い好きなものだって、勝手にそう思ってました…。

映画「清洲会議」

この人の出演してる映画もっと観たいと思ったくらい。秀吉役の大泉洋は、ちょっと残念だった…。自分としては秀吉役は、「利家とまつ」で演じた香川照之一択である。

秀吉の人心掌握術を勉強したいなぁ〜。清洲会議の最中、家中の手下を集めて夜中に盛大に酒盛りをするのが、藤吉郎の戦だった。それが出来ない丹羽長秀や柴田勝家は、結果的に負ける。人の心というものは、真面目な論理だけじゃあ動かせない。論理よりも人情なのだ。

実利としての主観を客観として補強する能力。それらを至極真っ当な根拠として、提示する言葉の抑揚〈リズム〉及び達弁、一言で言えばパフォーマンスなのだが、生まれ持った才覚によるところが大きいのも事実。あまりにも有名な三法師を抱き抱えながら、「織田家当主の三法師様であるぞ、皆ども頭が高い」と言って織田家の家臣に頭を下げさせたシーンは、やっぱり最高。

にしても、三谷映画の撮影は楽しそう。フィクションだけど、砂浜で紅白に分かれて旗取り合戦をするシーンの撮影なんて、楽しいに違いない。フィクションを交えながら、歴史を楽しく学ぶことが大事。