感想
本のタイトルに「繊細さんの本」とあるが、むしろガサツな方だと思う。だから、自分自身がHSPだという認識を避けていた。ただ昨年、病気を発症する辺りから何となく感じてはいたけど、思い当たるフシがある。
音楽や映画が好きなのは、感じやすい気質が影響しているのだと思う。自分の持って生まれた感性を捨てることは死を意味すると思うし、むしろセンシティブなHSPの感性を活かすべきだと思う。
内側のベクトル(自分の感じる力、考える力、味わう力、良心の力、直感の力)に逃げない人生でありたい。
30歳目前にして、ようやく自分の取扱説明書を作れるようになってきたかも。
HSPの気質
<繊細さんの短所>
・人と長時間いると疲れる。(決して、人嫌いではない)
・職場で機嫌の悪い人がいると、影響を受けやすい。
・相手の感情を察しやすい。
・相手にとっての正解を求める。他人を優先してしまい、自分を後回しにしてしまう。<繊細さんの長所>
・感じて行動する、感じたことをもとに想像を広げて考える、感じたことを深く味わう。
・相手の話を深く受け止めながら聞ける。相手の良いところを見つけられる。
・他人が気づかない小さな改善点に気づく。リスクを察知する。
・日常の小さなこだわりに気づいて楽しめる。
この辺り、自分に当てはまるなと思った。
疲れる理由
良い物も悪い物も、全て感じる。
生きにくさの原因は、全てこれに尽きる。「感じる力」が強い為に、辛いことも半自動的にキャッチしてしまう。
帰ってからグッタリしていることが多いのは、対人関係の仕事が重なったり、仕事で自分だけでなく周囲にトラブルが発生した場合。一人でパソコンに向かってコツコツと仕事を処理している時は、そこまで疲れていない。
やはり、周囲の環境によってストレスを感じやすいのだと思う。(自分の意図とは関係なく)場の空気や、人の心情を読もうとし過ぎるのだと思う。他人の機嫌に左右されてしまうのも、半自動的にキャッチしてしまうのが原因。
自分で分かっているし、空気感を読み取る作業を排除しようと思っても、自分には出来ない。出来ないというか、勝手にそうなってしまう。そもそも気づかずにいることが、出来ない。
「気にしなくていいんじゃない?」という人は、悪気がある訳ではなく、ただ単に気になる感覚を持ち合わせておらず、繊細さんの感覚がわからないのです。
配慮やリスペクトを求め過ぎる
世の中を見渡してみると、繊細さんの「ごく自然に配慮する」という方がハイレベル。配慮するのが苦手な相手に対して「配慮してくれないなんて、なんてひどい人なんだ」と憤慨するのは、向こうからすると、めちゃくちゃな言い分なのです。
自分が苦手な思っている人に対する回答が、この1文に全て書いてあるような気がする…。これまで関係が拗れてしまったのも、ほとんどが配慮やリスペクトに起因することが原因。
この本にある通り、「配慮やリスペクトを求めるレベルが高すぎる」のだと思う。自分のしていることを、無言で相手に求めすぎていた。
「何も言わなくても分かってほしい」なんてのは、大人のコミュニケーションにあらず。HSPの気質を認識した今、やってほしいなら言葉ではっきりお願いする。
自動応答を切る
自分を変えるのではなく、自分に会うことを探す生き方へとシフトする。自分に合う環境で力を発揮する。
「嫌われる勇気」等の書物を読んできて、自己本位の重要性には気づき実践してはいるものの、”場の空気感”だけは排除出来ない。
以前に「反応しない練習」をしていたのだが、結果的に自分には合わなかった。むしろ、自分が感じることを大事にする生き方を貫いた方が良い。
ただ、少しずつ「気づかない振り」が上手くなりたい。葛藤疲れを真正面から受けてもキリがないので、オレは逃げるが上手くなりたい。
繊細さんが身につけるべきは、気づかないよう自分を作り変えることではなく、「気ついたことに対する対処の仕方」なのです。
これも逆に考えれば、「他者の状況や感情に気づきやすい」という面もあるので、デメリットばかりを思わずに、長所を伸ばしたい。内向型人間は、「自分の内側」で起きているをよく感じる。
感じる力を信じる。でも、疲れやすい場所からは逃げる。
「キライ」は大切なセンサー
人をキライになる自分が、キライになる。こんなことでキライになってしまうのかと思うくらいの小さな出来事で、相手をすぐに嫌う。
キライな相手は避けていいし、可能ならその人の相手は誰かに任せる方が、お互い幸せな時間が増える。
キライのアンテナをなるべく立てないようにしていたが、ネガティブの感度もポジティブと同じように重要で。キライだったら、キライってちゃんと思う。自分から真正面に向き合うべきじゃない。ちゃんと、逃げる。
前に日記で書いてたけど、「議論して良い人間か」を見極めることは大事。むやみに、自分から対立をしようとしない。