【映画】シンドラーのリスト

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あらすじ

第二次世界大戦時にドイツによるユダヤ人の組織的大量虐殺(ホロコースト)が東欧のドイツ占領地で進む中、ドイツ人実業家オスカー・シンドラーが1100人以上ものポーランド系ユダヤ人を自身が経営する軍需工場に必要な生産力だという名目で絶滅収容所送りを阻止し、その命を救った実話を描く。

感想

1993公開。

大学時代に友人から「シンドラーのリスト」は絶対観るべき!と諭されたことを思い出した。…そして、気付けば10年。

現実で本当にあったことなのに…これ以上に残酷な脚本はない。映画というより、ほぼドキュメンタリーを観ているようで。優生思想に基づき、ユダヤ人を虫ケラ同様に扱い、人間が意図も簡単に射殺され、個の思想や多様性などという言葉が通用しなかった時代。直視したくない残忍な映像が連続してスクリーンに投影される。

過去と現代の幸福を天秤にかけることは到底出来ないけれど、無秩序で不条理が当たり前だった時代から学べることが多いにある。信じられないほどの「悲惨な史実」を学び、当たり前を当たり前じゃないと認識する必要があると。

当たり前を当たり前と思わなくなれば、多くの出来事に対して「有難い」と感じることができる。つまりは、幸福と思える事象が飛躍的に増えていく。歴史を学ぶことで、この感覚を養いたい。

具体的に残しておけば、第2次世界大戦中に起きたユダヤ人に対するホロコーストについて、もう少し当時の時代背景と史実に対して知識を深めたい。どうやら「戦場のピアニスト」と、「夜と霧」はとりあえず読んどけって話みたい。

進撃の巨人では、壁の中に人間が住むという設定時代がゲットーをオマージュしているものらしく。あぁ、言われてみればエルディア人は腕章を付けていたけど、あれは「ダビデの星」がモチーフにされているんだなぁ。

身体障害者が国会議員となったり、LGBTの人間がインフルエンサーとなり、急速に多様性がアップデートされていく時代。だからと言って、現在も人種差別は当たり前に存在しているし、完全な平等など有り得ない。

今こそ、非人道の時代を学ぶべき。知的好奇心と教養から、世界を自分の目で捉えるべきと心得た。

星評価:★★★★★