【映画】野火(2015)

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野火

原作は大岡昇平の小説同タイトル「野火」からで、1959年には市川崑監督で映画化されているもので、本作はそのリメイク的な作品。フィクションだが、大岡昇平のフィリピンでの戦争体験がもとにされているらしい。

塚本晋也監督の作風なのかもしれないが、カット割が早すぎて感情移入出来ない。3秒くらいでカットが切り替わってる。ずっと暗いし、ずっと声小さくて何言ってるか分かんねえし、とにかく観ていて疲れる。おそらく残念ながら、これも原作を読まないとダメな気がする。

戦争映画というか、これはもうジャンルとしてはホラー映画。中盤の機関銃によって、日本兵が薙ぎ倒されていくシーンの描写はよかった。あそこまで辛辣で残虐な撮り方は他に観たことがない。

日常を好奇心で満たすための「飢えと乾き」を戦争映画から得る。人間が作り出した殺戮兵器によって、社会構造を解体し、そこに実存を観ることができる。戦争体験の狂気が、現代には実存を感じるための神経細胞として必須のような気がする。