感想
キングオブコメディとタクシードライバーの影響を受けたと聞いて…。
デニーロが本作では人気コメディアン役になっていて、キングオブコメディ観た人はそれだけで大満足。ただ、キングオブコメディの狂気の描き方の方が断然に好き。ハリボテに向かって話すシーンと、観客の前でノーカットで話すシーンはほんまにすごかった。
孤独、承認欲求の話が続いて観ていてめっちゃしんどかった。誰かに1人でも愛されていたらアーサーグレッグはジョーカーにならなかった。そういう事件って今たくさんある。ひきこもりの中年男性が無差別殺人をおこしたり、京アニの事件もそうなのではないか。無残な事件が起こる度に、個人の問題だけではなく、愛されたい承認欲求社会が生み出したジョーカー予備軍が世間にはたくさんいる。
善悪は主観でしかないと。「お前に何が分かる?」他者に興味が無くなっているけど、社会では同調圧力を感じるのが日本社会の生きにくさに繋がっている気がして。個人主義と同調圧力のバランスを取ってないと、しんどくなってくる。
狙ってるの見え見えだったけど、やっぱ階段のシーンは美しかったなぁ。地下鉄で3人殺して逃げ込んだトイレで踊るシーンは。もう少し情景映せないもんかと思ったりもした。
バットマンとか全然観たことなかったけど、トーマスウェインの子供がバッドマンのブルースウェインなんだ〜。DCコミックス全然観てないけど、少しずつ観たい!
星評価:★★★☆☆