対旋律
主旋律に対して、別の旋律を着けることを「対旋律をつける」という。
複数の旋律を互いに美しく響かせたいときに用いられる。習得すると、メロディに対して不協和音にならないように裏メロを付けていくことが容易になる。さらに習熟すると、メロディをより美しく聴かせるためには裏メロの流れがどうあるべきなのかが分かってくる。ポイントはメロディも裏メロも単体で聞いたときに旋律として成立していることである。
①3度、6度の協和音程を念頭におき、完全音程と不協和音程を適度に絡める。
②声部(複数音)の独立性の観点から、協和音程であっても連続させるのは数回程度に留める。
③強拍での完全音程、不協和音程は癖が強いので、気になる場合は弱拍へ移動させる。
④完全音程、不協和音程の連続を避け、音階的進行によってこれらの音程を孤立させない。
⑤コードの輪郭を意識したハーモニーを目指し、平行・斜行・反行の動きをバランス良く取り入れる。
平行、斜行、反行
平行:各声部が同一方向へ進行する動き。
斜行:1つの声部が同じ音を保持し、他声部が変化する動き。
反行:各声部が反対方向へ進行する動き。
各声部の「独立性」を考慮し、これら3つの動きをバランス良く使い分ける。