内容
何を、どうして、誰に、どうやって伝えたいのか、その意図をしらないままでは、写真のサイズひとつ決めることができない。
文章でも、イラストでも、余白でも同じ。「なんのためにデザインするのか」を理解しないままで手を動してしまうことはとてもキケン、デザインの迷宮入りまっしぐら。
デザインには「何をどこにどうやって置くか」という問いに対して絶対的な正解がない。
王道と呼ばれる手法や理論はあるが、それを1から10まで守ったらパーフェクトなものが作れるかというと、そう簡単にいかないのが、難しくて面白いところ。
感想
書評
デザインに関する本ということもあり、とても見やすい。
普段雑誌などでさらっと見ているページレイアウトがどのような構成になっているか、分かりやすく解説してある。Chapter2以降もデザインの要素に関する話が盛り沢山。私のようなデザイン素人にはおすすめ。買って損はない良本でした。
デザインとはロジカルシンキング
デザインをする上で
(1)意図は何か(どんな人に、何を、なぜ、いつ・どこで)
(2)表現方法を細分化し、それぞれの要素について因果関係を確認する。
デザインはロジカルシンキングの手法と同じ。
そういう視点があるかないかでデザインへの向き合い方が変わる。
自分の持っている感覚をデザインとして上手く表現できないのは、ロジカルシンキングが出来ていないからかもよ。
バラつきのある右脳のアイデアを左脳で整理し、目立たせたいところをハッキリさせる。
音圧を上げる(塗りつぶし領域を増やす)と似ている。
作曲との対比
本書のページデザインを作曲と対比すると以下の通り。
<ページデザイン> <作曲>
STEP0:「図解とラフ」 = 「調性、構成、コード進行」
STEP1:「方向性を決める」 = 「各音色の決定」
STEP2:「骨格をつくる」 = 「ドラムの打ち込み」
STEP3:「キャラを立たせる」 = 「オートメーション等による表情作り」
STEP4:「足し算と引き算」 = 「MIXによる音量・音圧調整」
STEP5:「ブラッシュアップ」 = 「最終チェック」
複眼思考を身につけるためには、概念のレベルと具体的なケースのレベルを使い分け、問題を考えていくことが重要。つまり、具体的な事柄と抽象的な事柄との往復運動の中で、考えるという営みは行われる。
先月読み直した「知的複眼思考法」の中の一節。
デザインには絶対的な正解はないが、方法論は同じ。
今後
既存のアイデアの組み合わせ、関連性を見出しながら自分なりの表現を確立する。
でも、その話はまだまだ先かな…。
あと2年くらいは引き出し作り。
PDCAを繰り返して様々な視点で表現方法を学ぶ。
道のりはまだまだ、これから。