【シンセ理論パート4】:LFO
LFO(Low Frequency Oscillator)
モジュレーションの代表例で、周期的に変化する変調信号を作り出す装置のこと。
低周波発信器
Low Frequency Oscillatorとは、日本語で「低周波発振器」という。
「人間の可聴域よりも低い周波数の波を発振する装置」と、どの教本にも書いてある。
可聴域は20Hz〜20,000Hz程度とも言われているので、20Hz未満の低周波がLFOに当たる。
例えば、TAL Noise Makerに搭載されているLFOのノブには、0〜500Hzまで変動できるが実際使用するのは0〜10Hzあたり。
周波数の考え方が異なるかもしれないが、Hzが同一視できれば考え方としてはそういうこと。
パラメータ
DESTINATION:ジュレーション先を決定する。
RATE:周波数を設定する。SYNK機能 「ホストとなるDAWのテンポと同期する」
AMOUNT:どれくらい揺らすのかを決める。
LFO×VCO
VCOへのモジュレーションでは、ピッチにLFOをかける。
DESTINATIONが任意で指定できるシンセサイザーは、VCOに搭載されている他のパラーメータ(波形など)にもLFOをかけることもできるが使い方がムズカしい。
ビブラート
効果:「ゆらゆら揺れる」
設定例
■LFO1
・DESTINATION:OSC(TUNE)
・波形:サイン波か三角波
・RATE:2〜7Hz付近
・AMOUNT:かなり少なめ
【波形】A(ラ音):440Hz付近
サイレン
効果:「オクターブの違いを交互に奏法する」
設定例
■LFO1
・DESTINATION:OSC(TUNE)
・波形:矩形波
・RATE:8Hz付近
・AMOUNT:3時方向
コンピュータ
効果:「R2-D2の声になる」
設定例
■LFO1
・DESTINATION:OSC(TUNE)
・波形:S&H
・RATE:10Hz付近
・AMOUNT:4時方向
ウェザリング効果
効果:「綺麗過ぎる音を少し汚したいときなど」
【設定例】VCO=矩形波
■LFO1
・DESTINATION:OSC(TUNE)
・波形:ノイズ
LFO×VCF
ワウワウ
効果:「文字通りワウワウする」
【設定例】
■LFO1
・DESTINATION:FILTER
・波形:サイン波
・RATE:2Hz付近
・AMOUNT:多めにしないと分かりづらい
■OSC1
・DESTINATION:ノコギリ波
■FILTER
・LP24dB
・カットオフを上げる
LFO×VCA
トレモロ
効果:「音量を周期的に変化させる」
ビブラートやワウワウに比べて変調感が少ないため、色を付けたくないが艶が欲しいときに使用する。
■LFO2
・DESTINATION:VOLUME
・波形:サイン波または三角波
・RATE:2〜7Hz付近
■OSC1
・DESTINATION:ノコギリ波
■FILTER
・LP24dB
・レゾナンス12時方向
オートパン
効果:「左右のスピーカーで音像が揺れ動く」
設定はトレモロのLFO波形を「VOLOUME」から「PAN」に変える