あらすじ
スペインのある小さな村に『フランケンシュタイン』の巡回上映がやってくる。6歳の少女アナはスクリーン上の怪物を精霊と思い、姉から怪物は村外れの一軒家に隠れていると聞いたアナは、ある日、その家を訪れる…。
内容
1973年公開。
食い入るようにフランケンシュタインの映画を観る子供達の表情が素敵。主人公の子は男の子だと思ってたけど、え?女の子なのか…。性が判断つかないくらい、美しくて可愛い。暗い部屋をマッチで明るくして、見つからないようにヒソヒソ声で話すのも演出として素敵だなぁ…。
やっぱり、この主題歌がええよなぁ…。フランケンシュタインは死んでいない、町外れで見たと言うイザベル。それを確認するために、2人で外出する…。小説みたいなストーリーや…もうこの設定だけで好き。
井戸に石を投げ入れる、影絵を使った言葉あそび…ノスタルジックな描写演出のお手本と言ってもいいかもしれん。蜂と影と光のシルエットが本当に綺麗だ…オレンジや褐色の光で包まれて、コドモと蜂が画面に映し出されているだけでうっとりする。
全体的にカットに繋がりがないし、会話もほとんどないからストーリーの展開が分かりづらい。鑑賞後にwikiを読んだけど、当時のスペイン内戦による社会情勢を隠喩として表現しているらしい…。これは分からんでしょうがない。そういうのなしでも、非常に美しく、そして儚い映画。
他のレビューも見たけど、凄く評価の高い人や、感想が深い人がいたけど、私はそこまでって感じ。子供のノスタルジックな世界観と、その描写に感動を覚えた人も多いのだろう。多分、私はそこの原体験が欠落している。また、時間経ってから見直したいな。
星評価:★★★★☆